現場で求められる
柔軟な実践力を養う

●医学・薬学〈上級・実践〉 ●治験和訳演習〈臨床/非臨床〉 濱田京子先生 はまだ・きょうこ お茶の水女子大学家政学部食物学科、徳島大学薬学部薬学科卒。徳島大酵素化学研究センター、薬品会社勤務を経て、翻訳実務検定TQE に合格し、フリーランスの翻訳者に。

●医学・薬学〈上級・実践〉
●治験和訳演習〈臨床/非臨床〉
濱田京子先生
はまだ・きょうこ

お茶の水女子大学家政学部食物学科、徳島大学薬学部薬学科卒。徳島大酵素化学研究センター、薬品会社勤務を経て、翻訳実務検定TQE に合格し、フリーランスの翻訳者に。

サン・フレア アカデミーは、創業44年の翻訳会社(株)サン・フレアが1981年に設立した翻訳者養成スクール。同社で活躍する人材を育てるべく、医学・薬学、特許、IT・通信、電気、機械、化学など、さまざまな産業ジャンルの翻訳講座を開設している。ほぼすべての講座に通学科と通信科が用意され、オリジナルテキストを軸とした体系的な学習に取り組む。各分野とも、初級はもちろん、中級・上級の講座を設置。各講座の関係について、「医学・薬学講座」の濱田京子先生はこう説明する。

「医学・薬学の中級講座では基礎的な専門知識と翻訳テクニック、調査力を習得し、それらを生かして上級講座では主に論文を翻訳する力を養います。特別講座として『治験和訳演習』もありますが、こちらも中級講座修了レベルの基礎力が前提です。基本がしっかりしていないと足腰の弱い翻訳者になってしまいますので、背伸びをすることなく、中級から段階を踏んで受講することが大事です」

同校の教育目標は、あくまで「即戦力の養成」。スタンダードとされる知識やスキルのみならず、翻訳者としての「実践力」を高める指導にも力を入れている。「現場では『感覚訳』が最も嫌われます。そのため授業では、『何を調べ、どのように考えた結果、そのような訳になったのか』を必ず確認します。私はサン・フレアで校正も行っているので、『基本は~でも、現場ではこうする場合もある』と教えることも多いです。クライアントの要望やチェッカーのフィードバックに柔軟に対応することができなければ、翻訳者として生き残っていくことはできません」

学習内容をデータ化すれば 仕事に役立つ強力ツールに

最大6名という徹底した少人数制をとっているため、どのクラスでも行き届いた指導がなされている。受講生にとっては質問もしやすく、教室内の一体感も強い。そうした学びやすい環境もあり、意外な形で学習効果が現れるという。
「上級クラスに顕著ですが、皆さんの訳文が回を追うごとに似てくるんです。学んだことを自分のモノにできている、あるいは他の生徒さんのいいところを盗めている証拠です」

授業では毎回、参考資料を配布しており、出典元となる文献は150 冊にも上る。「インターネットや辞書だけでなく、適切な成書にあたって周辺知識を頭に入れることが大事」と濱田先生。原本を求めて国会図書館や大学図書館に通い始める受講生もおり、「図書館で調べる習慣がついた人は伸びる」そうだ。

また学習内容(原文と訳例、解説)をエクセルやワードにまとめることを推奨。項目は約千個に達し、実務にも活用できる強力なデータベースになるという。
「その9割をモノにできれば、サン・フレアのトライアルも兼ねている『翻訳実務検定TQE』(※右ページ参照)にも合格できるでしょうし、仕事を始めてもつまずくことなく、経験を積み重ねていけると思います」

開講は4 月・7月・10 月・1月の年4 回、6月と12月には短期講座も開催し、セミナーやオープンスクールも豊富。学びたいときにすぐ始められる点は大きな魅力だ。初学者だけでなく、スキルアップを求める翻訳者にとっても頼れるスクールと言えるだろう。
「翻訳者としてこれまで20 年かけて積み上げてきたノウハウや知識を、出し惜しみなくお伝えしたいと思っています。その結果、皆さんに追い抜かれてもまったく構いません(笑)。指導やフィードバックを受け入れ、自分のモノにしていく謙虚さがあれば、一時的に壁にぶつかっても必ず乗り越えられます。始めた以上は決して諦めず、最後までやり通してほしいですね」

欠点を克服してTQE に合格
信頼される翻訳者を目指したい

修了生  森山順子さん (もりやま・じゅんこ) 聖心女子大学外国語外国文学科卒。商社勤務などを経て、首都大学東京・健康福祉学部に学士入学し、看護師・保健師免許を取得。その後、2014 年10月よりサン・フレア アカデミーにて「医学薬学・中級」「同・上級」などを受講し、15 年6月に翻訳実務検定TQEに合格(「医学薬学・日英」)。(株)サン・フレアの登録翻訳者となる。

修了生 
森山順子さん
(もりやま・じゅんこ)

聖心女子大学外国語外国文学科卒。商社勤務などを経て、首都大学東京・健康福祉学部に学士入学し、看護師・保健師免許を取得。その後、2014 年10月よりサン・フレア アカデミーにて「医学薬学・中級」「同・上級」などを受講し、15 年6月に翻訳実務検定TQEに合格(「医学薬学・日英」)。(株)サン・フレアの登録翻訳者となる。

看護師免許を取得した後、医薬翻訳者になろうと数年ほど翻訳学校に通ったものの、翻訳会社のトライアルになかなか合格できず、合格しても仕事に結びつかない状況が続いていました。どうしていいかわからず、客観的な尺度を求めて翻訳検定試験TQEを受けたところ、規定点に1点足らず不合格に。「この1点を埋めないと前進できない」と思い、サン・フレア アカデミーで学び直すことにしました。同校を選んだのは、医療英語の勉強会などで「濱田京子先生の授業がいい」と何度も耳にしていたためです。

実際に先生の授業を受けてみると、受講生の能力やバックグラウンドを考慮した指導は的確で、評判に違わず素晴らしかったです。私の場合、医薬用語の使い方や翻訳テクニックを細かく教えていただきました。自分に何が足りないか、どこを直せばいいのかがわかり、入学前の「手詰まり感」はすっかり消えてなくなったように思います。

印象に残っているのは、「翻訳者は調査者である」という言葉です。重要語を解説した文献のコピーをたくさんくださるので、何かを調べたいとき、どういう図書のどこを調べればいいかがわかるようになりました。インターネット一辺倒だった私が図書館で調べるようになったのは、大きな進歩の1つだと感じています。

もう2人の先生にもご指導いただき、職業人としてのプロ意識、読み手を意識した文章作成の心得などを学びました。どの講座もテキストの内容が濃く、ポイントを整理しながら効率よく勉強できたのが良かったですね。今年6月にはTQEの「医学薬学・日英」に合格し、サン・フレアの登録翻訳者になることができました。これを励みに、まずは授業で学んだことをしっかりと復習し、足腰の強い信頼される翻訳者を目指そうと考えています。