プロ翻訳者が現場を想定して実践指導
インターグループが活躍の場を提供

川口先生と受講生の活発な意見の交換が終始なされ、プロ一歩手前の受講生たちのレベルの高さがうかがえた。

川口先生と受講生の活発な意見の交換が終始なされ、プロ一歩手前の受講生たちのレベルの高さがうかがえた。

訪問クラス ビジネス・広報・マーケティング翻訳コース(授業時間・・・180分 回数・・・全15回)

ディスカッションを重ねて雑誌記事の訳文を練り上げる
「ビジネス・広報・マーケティング翻訳コース」は、ビジネス一般のドキュメントを幅広く扱いながら、日英翻訳を広く深く学ぶ上級コースだ。授業を担当するのは、現役プロの川口仁先生。受講生はあらかじめ翻訳課題を提出しており、川口先生の指導の下、クラス全員でディスカッションを重ねながら訳文を練り上げていく。第14回は、経営関連の雑誌記事から翻訳課題が取り上げられた。

雑誌などの記事を翻訳する場合、硬い表現にするか柔らかい表現にするかは迷うところだ。この点について川口先生は、「あまり意識せず、自分の持っている英語表現の中で自然に翻訳しよう」とまずアドバイスする。続いて、原文に頻出する引用符(” ”)(「 」)(『 』)の処理の仕方にも言及。「明らかな引用には引用符を付けるが、強調するのが目的であれば、訳文には付けなくてもかまわない。むしろ、引用符を多用するとくどい印象になる」と解説する。雑誌記事の特徴を知り尽くしている川口先生ならではの有用なアドバイスに、受講生も納得の表情だ。

一文一文、よりよい訳文を考えていく過程で特に重点が置かれたのが、直接話法と間接話法の使い分けだ。日本の雑誌記事には直接話法が多く、それを直接話法のまま訳出すると稚拙な文章になってしまう。シンプルで洗練された英文を書くには、適度に間接話法を盛り込むことがカギになる。川口先生は、Imagine that we are asked to develop a product…と具体的に例文を示しつつ、間接話法にはさまざまな処理の仕方があるので、いろいろ試してみるとよいと続けた。

翻訳課題の検討・講評の後は、初見の練習問題に取り組むことになった。これは、全員でディスカッションしながら、ある自治体の「防災のてびき」を口頭で英訳するというもの。講座修了間近とあって受講生のレベルは高く、活発な意見交換がなされる。本コースでプロに求められる実践力をつけた受講生は、講座修了後、トライアルに臨むことになる。

修了生コメント

翻訳コース修了生 八木宏文さん やぎ・ひろふみ 京都大学理学部卒。商社、金融機関などに勤める傍ら、インタースクールで通訳・翻訳を学ぶ。翻訳コース「本科」修了後の2016年、㈱インターグループのトライアルに合格し、プロデビュー。現在は、会社勤務と並行して実務翻訳者としても活躍、金融を中心に多分野の案件を手がけている。

翻訳コース修了生
八木宏文さん
やぎ・ひろふみ

京都大学理学部卒。商社、金融機関などに勤める傍ら、インタースクールで通訳・翻訳を学ぶ。翻訳コース「本科」修了後の2016年、㈱インターグループのトライアルに合格し、プロデビュー。現在は、会社勤務と並行して実務翻訳者としても活躍、金融を中心に多分野の案件を手がけている。

トライアル合格でプロデビュー兼業翻訳者として日々研鑽中です
インタースクールの通訳コースでトレーニングを受け、英語のブラッシュアップに努めていた八木宏文さん。英語力を上げるのに通訳訓練は効果的だったが、退職後に何をしようかと考えた時、通訳よりもむしろ翻訳のほうが自分に向いていると思えた。
「原文とじっくり向き合って、自然な文章に練り上げていく作業のほうがおもしろそうだと思いました。ちょうど外資系から日系の企業に移った時期だったので、その機会に通訳から翻訳に方向転換したのです」

翻訳コースでは、「入門科」「基礎科」「本科」を1期ずつ受講し、さまざまなドキュメントの翻訳演習に取り組み、英日・日英の翻訳スキルを磨いた。通訳コースで鍛えていたため、英語力には自信があったが、翻訳を学んで初めて気づくことも多かったという。

「構文どおりに正確に訳そうとすると、一文一文は正しいのですが、全体を読むと自然な流れになっていないのです。そんな時は、主語を変えたり、動詞を変えたり、語順を入れ替えたりするとうまくいく。訳す時に文章全体を見られるようになったこと、訳文の流れを意識できるようになったことは大きな変化です。ネイティブの先生にご指導いただいたおかげで、英文において冠詞がいかに重要かがわかったことも大きいですね」

「本科」修了後、プレトライアル、トライアルに合格し、2 0 1 6 年春、晴れてインターグループの登録翻訳者になった。以降、週3日の会社勤めと兼業しながら、翻訳者としての経験を積んでいる。得意とするのは金融分野だが、今はあえて分野を限定せず、さまざまな案件にチャレンジしたいという。「専門用語が多いほど難しく、リサーチにも時間がかかるのですが、日英・英日で新しい分野に挑戦して、自分のテリトリーを広げたいと思います。翻訳のクオリティも上げたいし、スピードアップも図りたい。英文でも和文でも、ネイティブが違和感を覚えずに読めるような、自然な訳文が書けるようになりたいですね」