国際会議で活躍できるトップクラスの通訳者を養成
成績優秀者は受講中にプロデビューを果たすことも可能

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インタースクールは語学のプロ養成機関として50年以上の実績を誇る名門校。特にプロ通訳者の育成において評価が高く、トップクラスの通訳者を多数輩出している。母体である(株)インターグループとの連携により、スクールで学んだスキルを実践で使う「インターメソッド」が特徴で、多数の人が受講中にプロデビューを果たし、仕事を通してさらに実力を磨いている。

訪問クラス 会議通訳コース「本科Ⅱ」

ベテラン通訳者である講師が
豊富な経験を踏まえて実践的な指導を行う

インタースクールの会議通訳コースは、通訳基礎訓練と逐次通訳訓練を行う本科Ⅰ、Ⅱ、プロデビューを見据えて現場を想定した本格的な逐次・同時通訳訓練を行う本科Ⅲ、Ⅳの4つのレベルに分かれている。今回見学したのは本科Ⅱ。指導にあたる宅美佳世子先生によると、スクリプトで3~5行をほぼ正確に逐次通訳できることが本科Ⅱの目標である。

授業は基本的に受講生がその場で教材の音声を聞き(あるいは文章を見て)すぐに訳出、指名された1人が発表した後、宅美先生が講評・指導・解説するというスタイルで進んでいく。実際の国際会議やニュース、著名人の講演といった生の音声素材を中心に、語彙の強化や数字の転換のためのオリジナル教材も多数あり、実績ある名門校ならではのノウハウの詰まったカリキュラムとなっている。

ウォーミングアップは数字の聞き取り・転換訓練。素材は外資系物流会社に関する短い英文で、内容は比較的平易、スピーカーの話し方もわかりやすく、たくさん出てくる数字をいかに正しく訳すかがポイントになる教材だ。音声が聞こえると、受講生は一斉にメモをとり始める。こうした訓練には皆、慣れているようで、訳の発表もスムーズに滑り出したが、「〇〇部門の売上は△△億ドルで全体の□□%」というように数字が続くと、途端にミスが目立ち始める。600億ドルを60億ドルと訳す桁違いのミスも。宅美先生は、そうした致命的なミスを犯さないために、「まずは頭3桁と単位を必ず押さえましょう」と指導する。一方で、「数字に気をとられすぎてコンテクストを見失い、『何の数字かわからなかった』などということにならないように」とも。同校では本科Ⅱを修了する頃から通訳の仕事を始める人も多いため、ベテラン通訳者が豊富な経験を踏まえて、常に現場を意識した実践的な指導を行っている。

次に行われたのは、ニュースサイトの日本語の記事を英語に訳出する訓練。英訳訓練のねらいは表現の幅を広げること。記事はドイツの株価に関するものである。実はこのトピックス、前回の授業の英日逐次訓練の教材と関連しており、その時に学んだ表現を活用すれば上手に訳出できるとのこと。訳出がほとんどできない、つまり復習ができていない受講生に対しては「『忘れた』では困ります!」「先週習ったばかりですよ」と厳しい指導も行われる。通訳はスクールに通えばデビューできるような甘い世界ではない。宅美先生も自主的に学ぶことの大切さ、特に「学んだ表現を必ず『使える』表現にする」ことを繰り返し指導しているという。

実際の講演を音声素材に
プロとして通用する逐次通訳のスキルを培う

授業の後半はメインとなる逐次通訳の演習で、素材は外資系コンピューター会社CEОのインタビューである。3~4文ずつ区切って訳出していくが、先ほどの数字の教材と違い生の音声であるため、話し方に癖、緩急があり、一聴して聞き取りづらいことがわかる。内容も社の業績や戦略、ITの話題が入り混じっており、苦戦する受講生もいる中、宅美先生は受講生の訳出に対して単に〇×をつけるのではなく、どこが聞き取れなかったか、メモはとれたか、ほかにどんな表現があるか、話し手は何を言おうとしているか等々、きめ細かく指導していく。

「柔軟性『は』高い?それとも柔軟性『が』高い?」というように日本語表現のわずかな差異なども指摘され、プロに求められる精度の高さが自ずと見えてくる。学ぶべきことは多く、こうした訓練を通して、プロとして通用するだけのスキル、リスポンスの速さ、情報保持力、適切な語の選択、整った訳出などが身についていくという。

時間ぎりぎりまで逐次通訳訓練を行い、授業は終了。受講生にとっては息つく暇もない2時間、生半可な気持ちではとてもついていけない密度の濃さだ。レベルの高い授業が行われるのはプロの通訳者、それも国際舞台で活躍できるトップクラスの通訳者を育てるため。本気で通訳者になりたい人にお勧めの学校である。

講師コメント

会議通訳コース「本科Ⅱ」 宅美佳世子先生 たくみ・かよこ 神戸女学院大学時代に現在のインタースクール大阪校に通学。在学中に通訳の仕事を始め、大学卒業後、通訳者として本格デビュー。政治・経済、財政・金融、知的所有権などの分野を中心に活躍。

会議通訳コース「本科Ⅱ」
宅美佳世子先生
たくみ・かよこ

神戸女学院大学時代に現在のインタースクール大阪校に通学。在学中に通訳の仕事を始め、大学卒業後、通訳者として本格デビュー。政治・経済、財政・金融、知的所有権などの分野を中心に活躍。

通訳は興味の尽きない奥深い仕事
未来の通訳者となる皆さんとともに学び、
いつか現場をともにできることを楽しみにしています
通訳のプロを育成・輩出するため、ただ模範例を提示するのではなく、受講生の訳出のどこが良かったか、改善の余地はどこにあるのか、現場で要求されるのはどういう点かなどを、これまでの通訳経験を踏まえて、きめ細かく指導するようにしています。講師からの指摘を通して、プロに求められる要素、レベルがわかり、自らの客観的なレベルを認識できることが通学のメリットですから、より厳しい視点で訳出のレベルアップを図ってください。そのために一人ひとりの長所、短所、その改善策も個別にお伝えしています。

受講生の方にはただ受け身で授業を受けるのではなく、自主的に学ぶことの大切さも折に触れお伝えしています。好奇心を持って常に知識の拡大深化に努めること、通訳の実践練習を怠らないことは必須です。自身の訳出ぶりを録音・録画してチェックしてみることもお勧めします。

4半世紀以上続けてきて今なお興味の尽きない通訳は奥深い仕事です。円滑なコミュニケーションの成立の可否という形で、仕事の成功・失敗が即座に明白になる点はやりがいにも苦しさにもつながります。それまでの長年の学びや直前の準備が奏功することもあればそうでないこともありますが、お客様が感謝してくださったり、会議が成功裡に終了した場合は達成感を感じます。

言葉を生業とすることに矜持を持ち、仕事を続けてこられたことを幸せに思っており、同じ関心を持つ方々に効果的・効率的にノウハウをお伝えしていきたいと思っています。未来の通訳者となる皆さんとともに学ぶこと、そして成長した受講生と現場をともにできることを楽しみにしております。
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