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2023.05.16 UP

第81回 BYOD / 私用のパソコンを使用可能

第81回 BYOD / 私用のパソコンを使用可能

ネイティブが使う粋な英語表現を現場からお届け! グローバル化が進み、英語が飛び交う製薬業界。製薬会社で活躍している社内通訳者が、グローバルビジネスの現場で流行っていたり、よく耳にしたりする英語表現を紹介します。

BYODは、Bring Your Own Deviceの略語

私は以前、アメリカに住んでいましたが、その際にレストランの入り口でよく見かけたサインが、“BYOB”“Bring Your Own Bottle(またはBooze)”の略で、意味は「酒の持ち込み可能」。基本的には店内でお酒を提供しておらず(アメリカの酒類販売免許の取得は高額といわれています)、お酒を外で買って持ち込んでも追加料金を取らないよ、という意味になります(Bottle/Boozeを省略して“BYO”とだけ書かれていることもあります)。

また、“BYOB”はパーティの招待状などでもよく見かける略語です(この場合の意味は「お酒をご持参ください」)。

最近、グローバルビジネスの現場でよく見かける略語がこの“BYOB”のパロディ(?)である、“BYOD”

“Bring Your Own Device”の略で、たとえば仕事場で使用するパソコンとして、会社支給のものの代わりに私用のパソコンを使用できることを意味します。日本ではまだまだ浸透していない印象があるこの“BYOD”ですが、欧米では一般的になりつつありますので、略語のひとつとして覚えておきましょう。

具体的には次のように使えるでしょう。

A:We’ve developed a corporate BYOD policy.
B:Then, I’ll bring my own laptop.

A:BYODの社内規定を策定しました。
B:じゃあ、自分のノートパソコンを持参したいと思います。

「BYOD」ぜひ使ってみてください!

森田系太郎
森田系太郎Keitaro Morita

会議通訳者・翻訳者。日米の大塚製薬を経て、現在は製薬CROのシミック㈱のシニア通訳者 兼 フリーランス通翻訳者。上智大学(法学[学士])、立教大学(異文化コミュニケーション学[修士]、社会デザイン学[博士])、モントレー国際大学院(翻訳通訳[修士])卒。編著書に『環境人文学 I/II』(勉誠出版、2017年)がある。日本会議通訳者協会(JACI)理事で、JACIのホームページでコラム「製薬業界の通訳」を連載中。立教大学・兼任講師/研究員、英検1級・全国通訳案内士・国連英検特A級保持者(外務大臣賞)。 趣味は小6から続けているテニス。