第96回 読者を意識した翻訳を心がけよう

21.
第二、第三の案は確実とまでは言えませんが、第一の案は、違法な筋力増強剤の使用を厳しく取り締まるうえで絶対に不可欠です。一連の最新技術を使用した手口を、現在の技術で見破るのは不可能です。当然ドーピング利用者は、よほど運が悪いか間違いを犯さない限り、巧みに発覚を逃れます。
<コメント>「筋力」に限定されないんですね。「一連の」はなかなかうまく訳せました。
<余談>もうすぐ100回とはやっている方がびっくりw。

22.
二つ目と三つ目についてはどうかと思いますが、不法な性能強化剤の使用と真剣に闘おうとするなら、一つ目の対処法は確かに不可欠です。最先端の性能強化剤は、現在の技術では検知できないよう技術を駆使して作られています。ですから当然のこととして、最高の技術による薬剤を使用すれば、よほどついていないか失敗をしないかぎり検出を逃れられるのです。
<コメント>「性能」というと機械とかですね。performanceはいろいろな訳語があるので注意が必要です。「技術~技術」になっているのがもったいないかな。もう一工夫。
<余談>若い人も危機感を感じて活動しているんですが、それを報道しない(最近はようやく報道されるようになりましたが)メディアに問題があるのだと思います。麻生政権のとき、あるいは鳩山政権のときに、マスコミがたたきまくったことを考えると、本当に日本のメディアはダメです。

23.
論点の2と3に関しては何とも言えないが、論点1は疑う余地なく、違法薬物等の使用と本気で戦うつもりなら最も大事な点である。ドーピングの最先端では、現在の科学技術では検出できない最高レベルの技術を駆使している。よって当然ながら、この上なく巧妙なドーピング違反者は、運が悪かったりミスでも犯したりしない限り摘発をまぬがれることになる。
<コメント>「論点」はちょっと硬いかな。「多彩な」とか「いろいろな」とかちょっと足すと良いかも。「よって当然ながら」は、「当然ながら」だけで十分じゃないかなあ。
<余談>難しいですね。ここにも書かれているように巧妙な手口が増えていますし。「ずる」というのはいいかも。

24.
対策2と3については確かなことはわからない。だが間違いなく1は、違法な運動能力向上薬物の使用を本気で撲滅させようとするために欠かせないものだ。運動能力向上において最先端とされるのは、最新の科学技術を使っても検出できない手法をいちばん上手く組み合わせて作った薬である。だから当然のことながら、非常に抜け目のない常用者たちは、ついていないとかへまをしない限り薬物の検出を免れてしまうだろう。
<コメント>読点が少ないのでちょっと読みにくいです。2行目は工夫を感じるんですが、それなら「組み合わせたもの」くらいでもいいんじゃないかなあ。

25.
ポイント2と3についてはよく分からないが、ポイント1が違法な能力向上薬物の使用に対抗するための本格的な試みに必要不可欠であるのは明白である。最先端の能力向上薬物は、現在の科学技術をもってしても検出できない最も優れた技術の集約である。つまり、定義上は、運に見放されたり、ミスをしない限りは、事情に精通した薬物常用者たちは検出を逃れてしまうのだ。
<コメント>もう少し読点が欲しいかな。色気にはやや欠けるんですが、うまくまとめてあると思います。

26.
ポイント2と3についてはわからないが、1が違法薬物(運動能力向上薬)使用に対する試みに必須であるのは間違いない。そのような薬物における最先端技術はやはりベストなものであるから、現状一般の技術では検知できない。つまり、トップクラスの薬物使用者は当然のことながら、よほどの不運があるかミスでもしない限り、検査をすり抜けてしまうのだ。
<コメント>「そのような」とかは避けたいですね。ベストを訳出してくるのだとsetも訳したいところ。
<余談>まあ、簡単にできるものは出さないのでw。でも頭をひねるのはとても大切ですね。

27.
二つ目、三つ目はどうかわからないが、最初の項目は、違法なドーピングの根絶を真に願う時、絶対に欠かせないものだと思う。パフォーマンスを高める最新の方法は、一見して現行の科学技術を使っていると思われないような、テクニックの最良の組み合わせにある。よって、定義上、最も抜け目ない薬物使用者は、ついてなかったり、へまをしたりしなければ、見つからずにうまいことやるだろう。
<コメント>二行目は意味を取り違えてしまったかな。文体はけっこう良い感じ(原文の空気をうまく出している)なので、訳語とか文意をもっと正確に取るようにしましょう。
<余談>まったくその通りです。

28.
2と3については確かなことは言えない。しかし、1については、違法な運動能力向上薬の使用と闘おうとするどんな真剣な取り組みにも欠かせないことは間違いない。最先端の運動能力強化こそが、最新の技術をもってしても見破れない最も効果的な一連の技術だからだ。したがって、運が悪かったり使用法を間違えたりしなければ、最先端の技術を用いてドーピングを行った者が薬物の検出を逃れるのは当然のことなのだ。
<コメント>読点が少ないので、ちょっと読みにくいです。二行目は少しわかりにくいかな。更に工夫してみてください。

29.
その2とその3については分からないが、非合法の能力向上薬の使用に対抗しようと真剣に取り組む上で、その1が最重要だということは疑いない。能力強化の最先端には現在の技術では検知できない最高の技術が結集している。よって、本人の運が悪いかミスを犯さない限り、最新の薬物を使用する選手は当然のように検査をすり抜ける。
<コメント>さらっと訳せていて良いと思いますが、「非合法」だと違う意味に取られるかな。アンチドーピング法みたいなのがどこにでもあるわけではないと思うし。そのへんの細かいところに工夫の余地はありますが、読みやすかったです。

30.
2点目と3点目についてはなんとも言えないが、能力向上薬物の違法使用に本気で立ち向かっていく気なら、1点目が絶対はずせないことに疑問の余地はない。最先端の能力向上薬物は、現在の技術では検出できない最高の処方になっている。つまり、当然のことながら、その筋にかなり詳しい薬物使用者は、よっぽどついていないとか、なにかへまさえしなければ、クロ判定を逃れてしまうのだ。
<コメント>「気」は「つもり」の方がいいかな。やや表現に粗さは見られるんですが、全体の流れは良い感じがします。
<余談>大変でしたね。英語が一つのカタルシスになるというのはよいことだと思います。Good luck!

31.
2、3点目に関しては何とも言えないが、1点目は違法な筋肉増強剤の使用を本気で撲滅するつもりなら間違いなく必須だ。最新の筋肉増強剤は最高の技術の結晶であり、現在の技術では検出できない。それゆえ、定義上は最新の薬物の使用者は運が悪いかヘマをしない限り、検査の網をくぐりぬけてしまう。
<コメント>「筋肉増強剤」限定ではないんですね。「検査の網をくぐりぬける」はとても良いと思います。 <余談>おお、それはよかったですね。ミスはないのが当たり前なんで、そこを目指して頑張ってください。

32.
2と3についてはよくわからないが、1が違法なドーピングに対するどんな策にも必要不可欠であることは間違いない。最高水準のドーピングによるパフォーマンス強化とはその時点での技術を以ってしても発覚することはない最高の技術だ。となれば意識の高いジャンキーなら、よほどツイてないかヘマをやらかさない限り検査をすり抜けるだろう。
<コメント>違法ではないと思うんですよ。「以って」は開きましょう。ジャンキーは麻薬中毒者なのでちょっと違いますね。もう少し訳語の選択に注意を払いましょう。

33.
2番と3番に関してはよくわからないが、1番は、違法の機能強化製品の使用撲滅に真剣に取り組むために不可欠であることは間違いない。最先端の機能強化というのは、現代の技術を使用していることが見つからないような最良の技術なのだ。だから定義上は、もっとも抜け目ない薬常用者達は、ついてなかったりミスをおかしたりしない限り発覚を逃れることになるだろう。
<コメント>「違法」とはちょっと違うんですよね。「規則違反」なんです。「機能」よりは「能力」なんですね。「最良」ではないです。悪いことですから。もう少し日本語の意味に気をつかって下さい。
<余談>まあミスは誰にでもあるんですが、これは割と短いのでまあ一度くらい注意して見直せば何とかなるかと。

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